よこはまの司法書士日記

ブログをご覧いただきありがとうございます。横浜市瀬谷区の司法書士です。HPはこちらhttps://oasis-lawoffice.com/

「身寄りのない高齢者支援」の詐欺?グレーな営業について

こんにちは。司法書士の廣澤です。 

 

前々から気を付けるようにといろいろな場面で聞いてはいましたが、最近も同様の手口で高齢者にあの手この手で契約を迫る社団法人がでてきたようです。

手口はこのような感じのようですから、お気を付けください。 

 

1.施設斡旋時の「身元保証人」「連帯保証」など、親族の金銭的不安をあおる 

2.一時的に親族を遠ざける

3.その間に、精神疾患・高齢の本人との間で契約を締結する 

 (つまり、勝手に契約したことにさせられる)

4.「弁護士がくる」と安心させるも、実際には弁護士は関与していない 

5.高額な費用請求し、自動で引き落とす。親族が支払いを拒否しても、「本人が納得した」と主張する。 

 

法律的には、精神疾患の本人との間で行った契約は取り消すことができます。しかし、親族が疎遠であるなどの事情のもとでは、泣き寝入りする方や争わない方もいることでしょう。

 

ブログやHPでも再々お伝えしてますが、司法書士、弁護士などの法律専門職でもなく、ケアマネージャー、社会福祉士など介護等専門職でもない者に、高額な財産やご高齢者の今後の生活のことなど、重要な判断についてをご相談されるのは危険ですのでご注意ください。 

 

では、今日はこのへんで。

 

 

登記申請を違法に行う事業者と通報先について

こんにちは。司法書士の廣澤です。

 

日本には、弁護士・司法書士・税理士など様々な士業があります。

そして、これらの士業ごとに、独占業務を規定する法律があります。この「独占業務」とは、法律で規定している士業以外は、その業務をしてはいけない規定のことです。

 

 

例えば、税理士以外の者が税務上の具体的なアドバイスを業として行うことは禁止されています。 

 

「税理士が教えない〇〇な節税方法」といったアドバイスを行っているコンサルタントや、無資格で確定申告代行をおこなった事業者が、実際には申告していなかった(又は脱税アドバイスをしていた)などでトラブルになった例を見かけますが、彼らはもちろん違反事業者です。

 

 

 

司法書士の独占業務 

 

司法書士法第3条に定められている業務が独占業務とされていますが、その一部を抜粋します。 

 

(業務)
第三条  司法書士は、この法律の定めるところにより、他人の依頼を受けて、次に掲げる事務を行うことを業とする。
① 登記又は供託に関する手続について代理すること。
② 法務局又は地方法務局に提出し、又は提供する書類又は電磁的記(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。第四号において同じ。)を作成することただし、同号に掲げる事務を除く。
(以下略)

 

上記のうち法務局に提出書類の中に、不動産登記や会社登記の申請書及びその添付書類、遺言書保管申請書、供託書などが含まれています。 

 

例えば登記に利用する株主総会議事録や売買契約書なども、業として行う場合には事業者は申請人の代わりに作成することできないという事です。

 

 

よって、司法書士以外の税理士や行政書士、不動産業者などが業として法務局に提出する添付書類や申請書を作成して代わりに手続きを行う(本人申請の建前で申請する場合も同様)ことは、司法書士法違反となります。

 

 

実際に、行政書士や不動産業者が多くの登記申請を行い、逮捕される事案がありました。悪質な場合は登記書類を作って本人申請の建前で目立たないように業務を行っているようです。これらは氷山の一角にすぎないでしょう。

 

無資格で不動産登記の疑い 男らを再逮捕(産経新聞) - Yahoo!ニュース

 

無資格で会社登記申請 容疑の行政書士ら逮捕 在留資格取得目的か 千葉県警 | 千葉日報オンライン

 

 

 

独占業務がある理由

主に国民の権利や財産、身体、生命の保護を目的として、独占業務が定められています。司法書士や弁護士は権利を、税理士や会計士は財産を、医師は身体や生命を保護するために存在します。

 

知識のない人が、人体にメスをいれる手術をしたり、税務申告の際税金をちょろまかしたり、嘘の登記を行って取引の安全をおびやかしたりするなど、国民の権利、財産、身体、生命が常に危険にさらされ、安全なサービスが担保されなければ、社会が混乱してしまいますよね。

 

もちろん、その分一般の事業者と比較して重い責任を課せられており、誠実義務に違反すれば最悪懲戒処分を受け、その地位をはく奪されます。 

 

 

独占業務違反を見つけた時の通報先 

 

上記のように、無資格者が反復継続して独占業務を行うことは、車の無免許運転と同じで犯罪です。

 

また、独占業務違反をする事業者というのは、継続的にその他の犯罪にも手を染めている可能性がありますから、不当に高額な請求をしてきたり、中抜きの紹介料などを受け取っている可能性も考えられます。野放しにしておくのは地域社会にとってもよくないことです。

 

・登記書類を作ってもらったが、自分で法務局に行くように言われた。(または法務局で待ち合わせすることになった)

・登記代行、登記相談、登記書類作成を依頼した相手が、司法書士ではないことが判明した。
司法書士と提携していると説明されたが、実際は司法書士でない者が業務を行っていた。
司法書士(法人)でないにもかかわらず反復継続して登記業務を請け負っている者(法人)がいる。

 

その事業者の監督団体は機能していないことが大半ですから、このような場合は、神奈川県司法書士会の次のページから通報して下さい。

 

 

www.shiho.or.jp

 

 

以上、参考になれば幸いです。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

商品の価格

こんにちは。司法書士の廣澤です。

 

今日は、転職の思考法という本でとりあげられていたことなのですが、私も普段から強く意識していることをとりあげてみようと思います。

 

それは『自分の売っている商品を、自分もその価格で買うか?』という問いについてです。

 

私はこの質問に対する答えがNOの場合は、そのサービスを提供することを避けるか、そのようなものを売っている会社に勤めている時は、すぐに辞めるべきだと考えています。 なぜそうするのかというと、自分を嫌いになりたくはないからです。

 

根拠はビジネス本にすぎませんが、自分なら買いたくないようなサービスや商品を提供し続けた場合、どうなるかというと、だんだん個々人の人格や組織が腐敗し始めるのだそうです。 ここでの腐敗とは、自分や組織を正当化して、自分自身にも嘘をつき始めることですね。

 

犯罪に置き換えるとわかりやすいのですが、例えば、盗人や振り込め詐欺グループにも必ず正義があります。みんな悪気があって犯罪をしているわけではないはずです。

 

例えば

「背に腹は変えられないから」

「家族を食べさせるため」

「社会は厳しいから」

「若者にお金が渡らないから」

「富の再分配のため」

 

などなど適当な理由をつけて自分を納得させ、悪いと思っていることをする。しかし、自分は悪い人間だと思い続けることは不快なので、私は悪くないと思い込むためにこじつけで理由を作り出すことで、心の安定を保つという流れが典型的だと思います。心理学だと認知的不協和によるものですね。

 

これらは組織的にそのように教え込まれていることもあり、 犯罪グループでなくとも、ドキッとする方が沢山いるのではないでしょうか。

 

個人レベルの話で、自分自身を腐敗させないためには、会社に反抗するというのは実際難しいですから、適正価格で自分の納得できるものを提供できる環境に移動するというのが一番簡単だと思います。私の場合はこれが士業だったのかもしれません。

このように書くと、私が転職を進めているみたいに見えますね(笑)

 

ドキッとするのは、図星であり、自分に嘘をついているサインでもあるそうですから、そういう方は行動されてみてはいかがでしょうか。

 

では、今日はこの辺で。

 

自我と防衛機制

こんにちは。司法書士の廣澤です。 

 

今日も最近読んだ本の事でも。

 

最近面白かった本は、フロイトの本です。今まで読んだことがなかったのですが、自我と防衛機制という精神分析の解説本が面白かったですね。

 

人の主観は快と不快のどちらかであることを前提として、不快だと感じるときにひとは無意識に心の平穏や安定をはかるために、いろいろ解釈を誤ると。最近よく聞くバイアスみたいなものがあるってことですよね。 

 

大雑把にまとめるとこんな感じみたいです。 

 

1.抑圧

本当は不快なのに、自分に不快じゃないと言い聞かせて、納得させる。

対策としては、不快なことにすぐに寛容な態度で折り合いをつけず、合理的に考える癖をつけること。

 

2.投影

本当は自分が不快なのに、他人が自分を不快だと思っていると思い込む。(いわゆる箱に入る。)

対策としては、自分に嘘をつかないことと、周囲への不快の原因を正しく認識すること、人のせいにしないで自己改善すること。

 

3.合理化

嫉妬しているときなどに、自らを変えようとせずに、相手をこき下ろすことで落ち着く。(いわゆる酸っぱい葡萄。)

対策としては、嫉妬の原因となる対象が①理想像か否かを正確に判断し②理想像の場合は長所から学び、加えて努力する。理想像でない場合は、適材適所だと諦め見ないようにする。

 

4.逃避 

締め切りが近いときや、仕事の日が近づくにつれ、優先順位の低いものを優先して、現実逃避しようとする。

対策としては、タスク管理を徹底すること。逃避に慣れると、逃避のために体調不良になることもある。

 

5.置換

本来の対象者へのストレスを解消したくてもできないとき、そのストレスを代理をたててそこに吐き出す事。(いわゆるマウンティング)

対策としては、ストレスのはけ口として相手を支配、利用しようとしているのかどうかを、イライラしているときに考える。置換に気づけないと、置換により関係が壊れ後悔した後、また同じようなループをずっと繰り返す。

 

心の平穏を保つために、余計に不穏な状況を招くというのは、人間らしいですね。

 

 

では、今日はこのへんで。

 

 

 

続 自己啓発本

今日も本の事でも。

 

また、見つけてきました。今後の方向性を決める感じの自己啓発本

どうも私はこういった本が好きみたいなのでご紹介します。

 

Amazon.co.jp: Microsoft Wordを開発した伝説のプログラマーが発見した「やりたいことの見つけ方」がすごい! eBook : リチャード・ブロディ, 坂元信介: 本

 

八木仁平さんの本もよかったですが、私はこの本のほうがより、具体化しやすくて参考になりました。 

 

 

簡単に記載すると、「人生の目標にとらわれていませんか?それは人生の目的じゃないですよね?」という内容です。

いくつかの質問に時間をかけて回答することで、自分の根源的欲求を見出せるような構成になっています。 

 

 

内容としてはこんな感じです。 

1.根源的欲求を探す 

2.根源的欲求を満たすための仕組みを書き出す 

3.根源的欲求を満たすための手段を書き出す(これは人生の目標)

4.最後に、根源的欲求を一つの文章にする(これが人生の目的)

 

 

司法書士試験に挑戦を始めたころから「夢ノート」なるものを作成しているのですが、その理念となるようなところが箇条書きになっていて1.で止まっていたのですが、4.を作成できたので、この本に出会えてよかったですね。興味のある方はぜひ、読んでみてはいかがでしょうか。

 

 

では、今日はこのへんで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

四書

今日も最近読んだ本の事でも 

 

子供時代に古典に触れる機会が極端に少なかったので、いろいろ読み漁っていますが、

最近は論語』『大学』『中庸』『孟子』など、いわゆる四書をパラパラと呼んでみました。

 

内容で分からないところももちろんありますが、普遍的な内容で、参考になるところが多かったです。 

 

大器晩成(大器は晩年に成就する)という言葉がありますが、正しくは大器免成(大きな器は成長し続けるため完成しない)という解釈が正しいのではないか?といった話もあり、そういったトリビアなどの記述も面白かったですね。 

 

では、今日はこの辺で。

 

 

エネルギー 

今日は最近読んだ本の事でも 

 

Amazon - エネルギーをめぐる旅――文明の歴史と私たちの未来 | 古舘 恒介 |本 | 通販

 

ジョギングする際に聞いている、「荒木博行のbook cafe」というvoicyで取り上げられていた本です。

途中難しくて全く理解できないところもあるのですが、前半部分は目から鱗でした。

 

・消費が増え続けるのは「時間の短縮」が本質なのではないか?

・人類は地球の癌である説があるが、それは思い上がりではないか?

 

などなど、歴史や物理学などいろいろな視点から考察されており、サピエンス全史が面白いと思った方にはお勧めです。SDGsに関心がある人もきっと面白いと思います。 

 

では、今日はこの辺で。